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  • 執筆者の写真おかもと まきこ

光と闇から


立冬が過ぎ

冬至へ陰気深まる季節を迎えました


陰と陽、闇と光を

これほどダイナミックに感じられる場は

ないかもしれません


沖縄のガマ(鍾乳洞)


はかりしれない暗闇と

天から闇へ差し込む、一条の陽光の輝き


今回、

〈沖縄の光と闇から平和を語り継ぐ人〉

松永光雄さんのご案内で


八重瀬町のヌヌマチガマ・ガラビガマを

訪問する機会を得ました


このガマは沖縄戦で

第24師団第1野戦病院の新城分室として使われ

激戦によって次々に負傷兵がかつぎこまれたガマです


県立第二高等女学校の学徒(白梅学徒隊)の一部も派遣され

彼女たちは負傷兵の看護、炊き出し、包帯の洗浄などを懸命に行いました


ひめゆりの塔が有名ですが

糸満の国吉に、ひっそりと建つ白梅の塔にも

白梅学徒隊の犠牲者が祀られています


忘れてはいけないことは

決して忘れてはいけない


ヨガには平和の祈りがありますが


沖縄戦を生きた

さまざまな人々の御魂へ思いを寄せ

当時、何があったかを肌で感じ

いま、この時代をどう生きることが

どう行動することが

彼らの鎮魂につながるのか


このことに深く瞑想し

御魂の気配をそばに感じながら

平和を祈るようにしています


ガマはとても長く広く

出入り口以外は漆黒の闇


病院のベッドがあったところ

手術室、薬品室

炊き出しに使われたカマド

たくさんの傷病兵がいた場所…


松永さんは淡々と説明しながら


〈ここを訪れる人たちには、笑顔でいてほしい〉

〈ここを案内する修学旅行の高校生には、みんなに言うんだ。君たちの笑顔が、一人ひとりの笑顔が、平和を作るんだよって〉


と、くり返し語っていました


長く続いた暗闇の向こうには

ガラビガマの入り口から

太陽の光が燦々とさしこんで

樹々の緑が風に揺れて

そのあまりの美しさ…


やわらかい陽光が

闇をやさしく包み込んでいました


もうすぐ80年が経とうとする中

県内だけでなく、全国から多くの方々が

今もこのガマを訪れ


当時を生きた人々に思いを馳せ

静かに手を合わせ、平和を祈る


この祈りの年月の積み重ねが

この静寂を育んできたことに

心から感謝いたします


松永さんのガイドで訪れることができ

幸せでした


ありがとうございます



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