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  • おかもと まきこ

月ヨガだより №27


今日は立春ですね


冬の陰気に閉ざされた万物に

春の陽気が立ちはじめる日


陰気の強い闇に

やわらかな光がさす瞬間ほど

この世で美しいものはありません


…………………………


雨雲が去って、太陽の光が水滴を照らすとき


厚い雲の切れ間から、朝日が放射されるとき


闇夜に月が昇り、冴えた光を放つとき


頑なに閉ざされた人の心が、やわらかく開くとき


暗闇のトンネルの向こうに、変化の兆しをみいだすとき


…………………………


<陰極まれば陽に転ず>


この反転、逆転こそ

陰と陽を持つこの世の不思議さを

象徴しています


…………………………


わが家の緋寒桜(ヒカンザクラ)も

ちょうど今朝、満開をむかえました


気温がぐーんと下がらないと開花しない緋寒桜


ある程度の寒さを経験しないと咲かないため

気温が低い北部から開花して

南部にある我が家は

県内でもかなり遅咲きなほう


沖縄の桜前線は南下するんですね


いったん休眠に入った花芽が

一定の低温にさらされて休眠から目覚めることを

<休眠打破>

というそうですが


ここにも

<陰極まりて陽へ転ずる>姿

見つけました


寒さを経ないと咲かない桜のように


サナギにならないと羽化しない蝶のように


人も

闇(やみ)を経験しないと光を知ることはできない


闇とは、挫折や悲しみ、耐えがたいほどつらい体験


陰を通り抜けてはじめて

自分の本質

魂を発見するのかもしれません


ご存知でしたか?

サナギになったとき、

彼らの体は一度溶けて

ドロドロの液体になるにもかかわらず

成虫となったとき

自分たちがイモムシだったときのことを覚えているそうです


<心の安定は、悲しみを超えた輝く光を知覚することでも得られる>

   ヨーガ・スートラ 1章36節


万物にひそむ陰と陽は

人を魂の発見へと向かわせる導き手


そんな風に思いました


…………………………


陰から陽への鮮やかな反転を描いた物語

「レ・ミゼラブル(ああ無情)」が大好きです


闇の人生を歩いていた主人公は

たまたま出会った司教の男性に

<許し>と<信頼>という

光のエネルギーを受け取ったことをきっかけに

陰の人生を陽へと反転させてゆきます


最後は燦然と輝く光のような愛をこの世に贈って

生命という一瞬のきらめきを力強く生き抜いて

一生を終えます


まさに陰と陽が織りなす自己変容のプロセスですね

ミュージカルの映画版、お勧めです♬


最後に…


陽に陰がさす瞬間も、ありますね

こちらのほうが、複雑かもしれません


善なるものが肥大化しすぎて

陽が極まったとき

その観念や組織に陰りが見えてきます


傲慢さ、排他、独善


一見非の打ちどころのない正義をかざす内側に

そんな陰なるものが混ざり始めたとき

崩壊の兆し


ただ当事者は

「善」や「正義」といった理念を身につけているので

内側に生じる陰の存在に気づきにくく


歴史上の悲劇のほとんどは

「善」や「正義」を果たそうとする意思から生じた


という教訓が重みをもちます


創造→維持→破壊を司るヨガの主神シヴァが躍るとき

世界はプラクリティの力でエネルギッシュに動き出す


インド神話で語り継がれているシヴァのエネルギーは

破壊の先に<再生>をみすえています


最後まで読んでくださり

ありがとうございました

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