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執筆者の写真おかもと まきこ

月ヨガだより №20


この美しいハスのクリスタルのように

<心>という湖が

水晶のように透明になったとき


わたしたちの<本質>があらわれます


…………………………


静けさ、調和、幸福感

自由、解放、安らかさ

強さ、勇敢さ、恐れのなさ


…………………………


呼吸法によって

自律神経にアクセスし

生体恒常性(ホメオスターシス)を調整しながら

心の波(思考作用)を静めてゆくと

だれでも

この意識状態に近づいてゆけます


スピード&競争社会

この不調和な現代にあって

わたしたちの心は大なり小なり

不安感や焦燥感を抱えています


その不安定な心を

思考の力だけで変えていくことは難しいので


ヨガセラピーは呼吸や肉体を使って

<安らかさ>を心へ波及させていきます

自律神経を介する肉体→心へのボトムアップ



ヨガセラピーの最後

ゆったり深まった呼吸と

緊張が解放された心地よい体感を

あるがままに味わいながら


わたしたちは<本質>へと

近づいてゆきます


クライアントさんたちの

目の輝き、表情、穏やかさ

なにかがそぎ落とされたような、すっきりした雰囲気

その変化は言葉では言い尽くせません


ヨガセラピーによって

脳波がアルファー波に導かれたり

オキシトシンというホルモンの分泌が促進され

安心感や幸福感が深まる効果が報告されていますが


心が透明になって本質が輝き始めたとき

科学を超えた<変容>を感じます


ある素直なクライアントさんが

「わたしの本質って

イライラしたり怒ったり

ネガティブなものとばかり思ってました」

と口にしました


「わたしに強さなんて、ありますか?」

と自信なさげにつぶやく方もいます


他人の前では見せない自分

内なる心の否定的な感情や思考を

<これが自分なんだ>

と思い込んでしまいがちですが


でも、違うのです

否定的な感情や思考は

あなた自身の<本質>ではありません


あなた<本来の姿>はあくまでも

調和と安らかさの境地

それが永遠に変わらない本質


これは

四千年以上前から伝承されている

インドのヴェーダという古文書に記され

ヨガ哲学が大切に引き継いできた真理


ヨガとは

<自分とは異なるもの>に成ろうとする努力ではなく

わたしたちが

本来の自分ではないものと一体化する苦悩から目覚め

自分自身の<本質>を思い出してゆくプロセス


心におおいかぶさる不純物、にごりをとり除いて

<本質>へ立ち戻ってゆくメソッドです


心という湖が荒れ狂っているとき

湖の底にたたずむ<本質>は

おおいかくされてしまいます


否定的な感情や思考はあなた自身ではなく

心の大波によって本質が一時的に

隠されているだけ


…………………………


「ヨーガとは、心のはたらきを止滅することである」


「その時、見るものは本来の姿にとどまる」


「そうでない時は、(見るものは)心のはたらきと同じ形を帯びるように見える」

      ヨーガ・スートラ 1章2〜4節


ヨガのバイブルであるヨーガ・スートラは

冒頭でこの大切な真理を明かしています


スートラとは

わたしたちが心の波をいかにして静め

<本質>に近づき、とどまり続けるための


〇哲学

〇呼吸と肉体への科学的・合理的技法

〇認知心理学的アプローチ


などを簡潔にまとめた書です


…………………………


それでも生きている限り

心の大波におそわれること

ありますよね


私自身が経験したことのある

最も苦しい波は

自分で自分を否定する荒波でした


わたしなんか最低だ

わたしは嫌われて当然

わたしには、生きている価値なんてない

消えてしまいたい


そんな大波の渦に引き込まれたとき

どうすればよいでしょうか


次回のテーマは<わたし>


<わたし>という人類最大の謎

<わたし>が<わたし>をおとしいれる罠


一緒に考えてみませんか


最後まで読んでくださり

ありがとうございました

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